ケータイ捜査官7

久しぶりにココに書き込みます。

4月より始まったTVドラマ「ケータイ捜査官7
ココしばらくアニメのみ、ソレも年一作ほどしか視聴していなかった自分にとって
至極久しぶりの実写ドラマです。

単純にいえばジュブナイル物ですが、ストーリー展開が王道過ぎるほど王道で、見ていて安心できます。
キャラクターの肉付けも現在のところ申し分無しです。

では、簡単に今までの放送をレビューして見ましょうか。

第一話「ケータイ、歩く!?」

まずは主人公「網島ケイタ」とフォンブレイバー「セブン」の出会いから。

ケイタがセブンを受け継ぐ話としては堅い作りだった。
元のバディ、滝本が一話で退場してしまうのは少々惜しい気もするが
ここでいなくなってくれないとドラマにならない。

この話で滝本はケイタの本質を見抜いて事件を任せるのだけれど
実は冒頭からケイタの何気ないしぐさに「やさしさ」を見せているのが旨い。
演出の密度が濃いのはいい傾向だ。

しかし、なんといってもこの作品の肝はセブンたちフォンブレイバーのかわいらしさにあると思う。
某記事にもあったが、セブンは足腰が弱い。 特に走っている時に転ぶ。
ジャンプしたり、立ち上がるしぐさにも、その手足の形状による取り回しの悪さゆえのもたつき
赤子のハイハイを見ているようでほほえましい。


そんなセブンに対して不気味なインパクトで目を引くのがフォンブレイバー「ゼロワン」だ。

登場時に「ルルル・・ルルー、ルルルル〜」と低く小さい声で口ずさむその姿は
いかにも斜に構えたキャラクターをあらわしている。
そして一旦宿主の失敗を見届けると「お前は圏外だ」とのメッセージを残して消える。
ゼロワンの由来は第一話でははっきりとは明言していないがセブンと同じフォンブレイバーと見て取れる。
このあたりに視聴者に想像の余地を持たせてくれていて、楽しい。

犯罪捜査という緊張感の途切れない事態を、脇を固めるキャラクターでコミカルに緩和しているのもポイントが高い。
一人はブログで都市伝説「歩くケータイ」を扱っている主人公の妹「網島可憐」
もう一人が刑事でありながらやはり歩くケータイの存在を信じて妙な説を展開する「海斗修吾」

なにより刑事海斗の行動は本人が本気で妄想を語っているところが面白い。
事情聴取中にも好みの話題が出ると我を忘れて語り始める様は空気を読まないオタクそのものだ。

さまざまな紆余曲折をへて瀕死の滝本よりセブンを預けられたケイタは何とか事件を解決する。
ささやかな達成感に包まれたケイタたちに伝えられたのは滝本の死亡連絡だった。

こうしてショッキングな引きのまま第2話へと続く。


第二話「黒いケータイ」


この話で前回のラストに登場した桐原とバディのフォンブレイバー「サード」が紹介。
桐原は高校生のケイタがエージェントとして採用された事に不満をぶつける。

今回はケイタの研修を通してアンカーの組織に視聴者は触れる事になる。
そしてゼロワンの挑戦。
見所はセブンとゼロワンの激しいバトル。昨今某有名アニメだってこんな魅力的なバトルはしてないだろう。
また、セブンの強化アイテム、ブーストフォンシーカーの登場。

セブン「シーカー!着身だ!」呼び出されたシーカーは瞬時に合体モードへ変わる。
その部品を手作業で体に接続していくセブン。
意外なローテクにアンカーメンバーもあえて目をつぶっている模様。
そして
セブン「着身、完了!」とポーズを決める。

ケイタ「それってカッコイイと思ってやってる?」

セブン「や、」

ケイタ「やってるよね?」

セブン「いや、・・・その・・」

この一連のやり取りは実に楽しい。

一方、ゼロワンのほうも負けていない。
ヒルに潜入工作をしているつもりのようだが随所にコミカルなアクションがあってそのギャップに笑いがこぼれる。

そうしていよいよセブンとゼロワンの直接対決が始まるのだが
一連のアクションが実に熱い。
そんな中セブンのピンチにケイタが割り込む。
意外な行動力にアンカー本部の面々も思わず傾いた画面に視線を合わせようと首を曲げる。
これ、本部メンバーがいっせいにしているのを背後からロングで撮る事で緊張感を和らげる演出がまたニクイ。

危機を救われたセブンはケイタに歩み寄ってみせる「ヤル、ジャン。」と。

一話の引きの暗さに反して明るい引きでいいラストだった。




ここらでゼロワンについて語ろうか。

顔の模様は鬼のように見えるしまた歌舞伎の隈取のようにも思っていた。
しかし二話まで見たときゼロワンの顔の模様は実は涙を流しているのではないか、と感じるようになった。

人間とアンカーに絶望しながらも人間にかかわる事をやめようとしないのは、バディ携帯としての悲しい業なのだろうか。


第三話以降は次回に。