神のみぞ知るセカイ

ピーター・ライス(作・石渡治)という作品があった。

かなり昔、増刊サンデーで連載していたマンガだ。

主人公はイギリス留学から帰ってきた高校生(?中学生かも)。
彼は帰国直前にケンジントンパークで不思議な老人と出会う。
自分の姿が見れるのか、と驚く老人は主人公を呼び止めようとするが・・・。

帰国後、幼馴染(だったと思う)の家に居候することになった主人公。
彼は帰国直前に髪の毛の色が亜麻色に変わっていた。
本人にもわからないその変化は、ある夜小さな妖精の訪れによって説明される。

主人公が帰国前にケンジントンパークで出会った老人は「ピーターパン」だった。
「ピーターパン」の役目は人々に夢を与えること。
そのための力を彼は知らずに老人から受け継いでいたのだった。
そうして彼はその力を、夢を失い傷ついた人々の下へ、夜ごと訪れ希望を与えて去っていく。

彼は名乗る「ピーター・ライス」と。(日本人なので"パン"ではなく"ライス"とかけた)
しかし[ピーターパン」の力には悲しい宿命が待っていた。


神のみぞ知るセカイ
単行本4巻辺りから好みの展開になってきたのでこの巻から買って読んでいる。
主人公、桂木桂馬の物語は「ピーターライス」を彷彿とさせる。

女の子たちの心の隙間を埋め、希望をもたらし、夢を与えて回るその姿はまさにピーターライス。
しかし、決して自身は報われない。記憶からも消えてしまう。
たびたび懊悩するがすぐにゲームの世界に没頭する。


夢の世界(ゲーム)の住人は現実の世界で幸せになれるのだろうか。